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会社員のための雑学ハック

Web・末端会社員としての働き方・経済・文化等、「半径3m以内の事」を考えるブログです。ー雑学:多方面にわたるまとまりのない知識や学問。また、学問とは関係のない雑多な知識。

FXをやってる奴はバカだと思う私がまとめたFX必勝法

炎上

大好きFX!

FXに対して前向きになりたい

 「FX必勝法」や、「儲かるFX」「フツーのOLが」などのタイトルがついた本を何冊かめくると、腹が立ってくる。日本の財政状況を家計に置き換えたりと、よくある不安を煽って自分の投資術へと引き込む、悪く言えばバカしか引っかからない手法で文章が続いていく本が気が遠くなるくらい多い。人をだましてまで、お金が欲しいのだろうか。そもそも、なぜ日本の財政を家計に置き換えるのだ。理解が出来ないのだが、

そんなFX必勝法が大嫌いな私が「ローリスクで年率50%」「確実に儲かるFX」というような、身震いがするタイトルが踊る書籍を読んでなるべく専門用語を使わずFX必勝法についてまとめてみた。

 個人的なスタンスとしては、投資としてのFXは否定派であるが、食わず嫌いかも知れないと考え、出来るだけ前向きにまとめる。結果、否定的な意見となった場合、私自身趣味でパチンコ(収益は見栄を張っても2割の損)をしているので、アホの戯言と思ってご容赦願いたい。

なぜバカだと思っているか

 ここからは、個人的な見解だが、私はFXを有効的な投資方法(個人投資家にとって)だと思わない。投資自体は必要不可欠なものであると思うし、私自身インデックス型の投資信託に投資している。なぜ、個人投資家にとってFXだけは有効的で無いと思うかと言えば、すべて当たり前の話しで恐縮だが、為替の差益を狙う投機取引はゼロサムゲームだからだ。

 株式投資の場合、ある株式を購入すると投資先の収益により自己の利益があげられる。しかしFXは、為替自体が収益を上げる事は無く、為替のレートのみで他の投機取引を行うヘッジファンドや銀行などと戦い、負ければ収益は他の人へ移り、勝てば収益を確保出来る。だとすると取引トータルはゼロである。厳密に言うとゼロではなく、マイナスである(スプレッド(売り買いの値段格差)や、税金の考慮、時間的損失、諸雑費などから)。

 ヘッジファンドに勤めている友人は「FXはプロでも稼ぐのは難しい」と話していた。個人投資家はどうか、と質問すると即座に無理だろうという答えが返ってきた。それは、機械的取引を大手投機取引企業は即座に大量に行える為で、これにより個人投資家は大手投機企業と闘う上で、さらに機械的、金銭量的、タイムラグのハンデも負う事になるからである。レバレッジをかけて元手の25倍の投資することによって、量的ハンデを回避することが出来たとして(そんな金持ちなら、FXをしないだろうが)、ラグを極限まで無くした大手企業らと闘う為、そのソフトウェアを買ったり、もしくは回線を極限まで太くしたりと一銭も生まない投資をして、やっとハンデのない戦いに挑めるのだ。また、ここまででFXで一番重要な情報の格差については、まだハンデがある。

 このように考えると、そもそも丁半サイコロを当てるようなゲームで、かつプラスマイナス0に終わっても、FX取引企業によりマイナスになり、また戦う相手は大手投機企業であり金銭量ハンデやタイムラグのハンデ一番重要である情報量のハンデが非常に大きく、またほとんどの相手はプロでありこれらのハンデを乗り越たとしてプロと丁半サイコロゲームを挑むのは有効的な投資術では無いと考える。

なぜ必勝法をまとめるのか

 外国為替取引は実需取引と投機取引とに別れ、貿易や外国株式・債券への投資はわずか1割にしかすぎず、9割は投機的取引である。また、本屋に行くと必ずFX取引についての書籍が山積みになっている。人気があるのは、なにか理由があるのだろうと思って購入してみた。本当に必勝法があるのなら、お目にかかりたいと思い、今回、FX必勝法についてまとめてみようと思う。まだこの段階では、それらの本を読んでいないので、必ず勝てるFX投資術を学び実践する所までいければとてもうれしい。是非ともFXに対して前向きなエントリーにしようと思う。がんばってみるつもりだ。

FX必勝法!「年率50%」

 年率50%を見込む投資術について、まとめてみる。さまざまな必勝法があったのだが、この投資法が簡潔にまとまっていたので。
昨年11月に発行されたある本に書いてあった年率50%のリターンを見込む投資術について。
 

1、手持ち資金に5倍のレバレッジを効かせ、取引量を5倍にして、年率2.5%を見込むためニュージーランドドルを買う。ここまでで、年率2.5%×レバレッジ5倍で12.5%だが、少なめに見積もって6%とする。

 2、それに加え、一回あたり3%の為替差益を年4回上げる。これは、3×レバレッジ5倍=15%を年4回から、15%×4回=60%である。ただし、失敗1.5%の損を年2回すると考慮して1.5%×レバレッジ5倍×年2回=15%の損を見込む。

 ここまでをまとめて、年率6%+60%-15%=51%であり、年率50%を確保できる。

以上が年率50%を見込む、必勝法である。これを可能にするのが、以下の2つの分析である。
テクニカル分析については、そもそも疑問もあるが、一応FX本のまとめなので肯定的にまとめてみる。

ファンダメンタル分析

 ファンダメンタル分析とは、世界情勢や、これから為替を動かす判断材料を見て、為替動向のチェックをしたりする情報を仕入れ、為替の動向を判断するといった分析方法である。これは、為替差益を確保する為に最も重要な情報を仕入れ分析するもので、FXで収益を確保する為には、欠かせないとされている。また、これから触れるテクニカル分析の精査にも関わる必勝法の根幹といってもよいだろう。具体的には各国の為替政策、GDPや、FRB、ECB、日銀等中央銀行の発言、為替専門家レポートの情報を仕入れ、分析するという手法である。

テクニカル分析

 為替レートの傾向から、その相場が次にどちらへの圧力がかかるかを分析した物で、様々なものがある。基本的なものはローソク(相場のチャート)を見る物や、価格変動の周期性から解析する「タイム・サイクル」や参加者の人間心理に基づいて分析しようとする「サイコロジカルライン」などがある。このテクニカル分析の正確性にはファンダメンタル分析も欠かせない。

FX必勝法についてまとめたが

 具合が悪くなってしまった。出来るだけ簡単にまとめたが、見るに耐えないものが多い。これらの作者は本当にそれが出来ると思っているのであろうか。恐らく、彼らは可能なのであろう。為替の投機取引で収益を上げている人間は5%である。と必勝法を載せている本に書いてあったが、FXは「必ず儲かる」とも書いてあった。もうすでに矛盾していて、お腹が痛くなってしまった。「必ず儲かる」という本を読んで虎の子の貯蓄を致命的な程、失った人は何人いたのだろうか。金利を狙う為に、国際的信用度が低い国への投資を促しているが、リスクへの警告などはほとんどない。そして何割かの本では、自社のサービスへの誘導やセミナーへの勧誘を巻末で行っている。良心は痛まないのだろうか。そもそも「必ず儲かる」ならば、本を執筆している時間が取引回数を減らしてしまい、出版するコストの方が高いはずなのだが。
 
 仮に、「必ず儲けられる」としよう。それを可能にするのが、ファンダメンタル分析である。為替差益を上げる為に、誰と戦うのか。それは、他の投資家である。他の投資家との情報戦である。また、プロのプレーヤーは情報を個人投資家よりも格段に持っている。他のプレーヤーと戦う上で、金銭量的に言えば、ほとんどの相手がプロのプレーヤーである。個人投資家とプロがファンダメンタル分析を行うとして、情報量に限界がある個人投資家と、莫大な情報量を持つプロ投資家と、どちらが精査の高いファンダメンタル分析を行えるかは、明らかである。その上で、為替差益を年4回(損が2回)も出すのは、草野球チームの「初心者ーズ」が読売ジャイアンツと戦って全部で6戦の中、0-3で2回負けていいから6-0で4回勝ち、勝ち越すのを前提にするのとどう違うのか。

まとめ「いや、無理でしょこれ!」

 FXについて、前向きなエントリーをしようとしたが、こうなってしまい悲しい。申し訳ない。読んだ本の内容が悪かったのかもしれないが、大きな書店のFXの棚にある売れ筋十数冊の本を読んだ結果こうなってしまった。ある本には「ゆるやかなインフレが続く場合、日本経済は崩壊し、国民の貯蓄は大幅に減るので為替取引が必須である。」というような内容を書いた本もあり、恐怖を覚えた。「おいしいイチゴを食べたら、体を壊し、大腸が体外に排出されてしまうので為替取引が必須である。」と恐らく同様の意味だろう。

FXにおける必勝法なんて無いでしょ

 そもそも全員が必勝法にならって取引を行ったら、もうそれは必勝法ではなく、必負法である。元手の25倍ものレバレッジを効かせられるFXは、危険すぎる。家族や兄弟、親戚がこのようなFXにはまり、損をしたくないが為にレバレッジを最大までかけた結果、最悪の事態になったり・・・などと考えると、もう夜も眠れない。

FX本の作者が儲けられる理由

 しかし、FX本の上手い所は、ファンダメンタル分析に帰着させる所である。これにより、もしも投機為替取引に負けた個人投資家が出てきた場合、ファンダメンタル分析の弱さにつけ込み(個人投資家がプロと同様の分析を行う事は非常に困難であるのにも関わらず)、まだまだ勉強不足であるという事を言い、自社セミナーに勧誘し、さらに個人責任で行うよう指示しているため、苦情を避けられる。非常に上手い情報弱者への販売促進である。

息子を殴るしかない

 読んだ本が悪いのかも知れない。ただ、恐怖を煽って(老後1億円が必要など)為替取引開始につなげるFX本特有の文章構成はどうにかならないのか。この世界では誰も年金を払っていないのか。参考になりそうな文献やレポートがあれば是非教えてほしい。現時点では、もしも息子が「FXで食っていくよ」と発言したならば、殴るしかない立場である。前向きになりたい。


(2015年追記)
 一部追記した。文章は消してはいないが、加筆し、若干読みやすくした。

 もう、3年も前に書いたこのエントリー。それからもFXを始めることは無かった。先日、本屋にてFX必勝本の現在について何冊か読んでみると、「全然変わってない!」ビックリした。バイナリーオプションやスワップポイントを利用した投資術というものも最近では流行っているらしいが、恐らくウソだろう。今年度中に本屋で片っ端から読んでまた記事を書きたい。

 とりあえず、FXのスワップポイントでの必勝法に関しては「投資バカ 賢い人は金融機関を信じない」の本でその存在が否定されている。もしご興味のある方は読んでみてもいいかもしれない。結論は自社の投資信託への誘導なのでポイント読みでも良いと思う。

投資バカ 賢い人は金融機関を信じない (朝日新書)

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