チャオズ「さよなら天さん」までの道のり。なぜ自分でやろうとしない
「さよなら、天さん・・・」の名言を持つチャオズ。その人生
ドラゴンボールの愛すべきキャラクターであり、
日本漫画史に名を残すキャラクターである、チャオズ。
ここでは、チャオズのさよなら天さん(2回目の死亡)以前についてまとめてみたいと思う。
チャオズと言えば、「さよなら天さん」や「あいつはおいてきた」が有名であるが、それ以前のチャオズの行動を辿るとすべてなぜそのような惨劇を招いたかが明らかになる。伏線が十分に張られていたさよなら天さん以前についてまとめる。
初登場、初バトル、初敗北
葛藤、そして挫折
ヒーローに葛藤はつき物である。チャオズはヒーローである。故に、葛藤が用意されている。原作11巻の天津飯対孫悟空の天下一武道会決勝で、チャオズは葛藤することとなる。師匠である鶴仙人に、超能力を使って孫悟空の動きを止めるよう指示され、チャオズは従ってしまう。天津飯は、そのことに気づいて、チャオズに超能力をやめるよう請願する。チャオズは師匠と親友との板ばさみに合い葛藤する。普通のヒーローであれば、葛藤は自分で乗り越えるが、チャオズは別だ。この葛藤の結末は、あっけない。亀仙人が鶴仙人を「波」でふっとばして、チャオズの葛藤は終了する。ふっとばした後のチャオズの初セリフは「て 天さん あれをやるつもりだ・・・!!」という周りの人物や読者への説明であり、反省、ないし心の成長などは微塵も見せないところが、後の惨劇につながるのであろう。
人生最大の任務での死亡、そして復活
ドラゴンボールを集めたピッコロ大魔王は、お願い事を言おうとする。ここで、チャオズの見せ所が用意されていた。それは神龍に、ピッコロ大魔王より早くお願いをするよう指示されていたのだ。ここで、「ピッコロ大魔王をこの世から消してしまう」というお願いが出来ていれば、世界の平和は保たれていたはずだが、チャオズはピッコロ大魔王に気づかれ、
「けっ・・・!!」という言葉と共に、何も果たさず1度目の生を閉じる。
生き返るチャオズ。反省はしない。
1度目の死亡を迎えたチャオズは、生き返る。
チャオズ以外の人々でドラゴンボールを集め、チャオズはクリリンらと共に生き返ることが出来たのだ。その後、成長した仲間と共に成長の見えないチャオズは天下一武道会にもういちど出場する。が、4コマで負けてしまう。相手は師匠の兄弟である桃白白であった。ほかの仲間は、全員予選を突破できたが、チャオズだけが負けた。
無視されるチャオズ
原作15話の始まりのセリフは亀仙人の「そうか・・・チャオズだけはざんねんじゃったのう・・・しかしみんなよくやったぞ!」であり、完全に眼中にない。ブルマも「とうぜんよね!」といっており、チャオズが負けたことがさも当然のことであるかのような発言をしている。その後のチャオズは、病院で寝ており、決勝戦である孫悟空VSピッコロの決着がついたのを見計らった(危ないので)かのように、空を飛んで天津飯に抱きついてくる。天津飯も「ははははは・・・!!」と言っており、笑っているためまんざらでもなさそうだが、「・・・」から推測するに、おそらく、戦闘能力の欠如から、天津飯はチャオズへの友情関係に疑問を持っているのだろう。戦闘終了と同時に駆け寄ってくる友を見て、初めてチャオズの卑怯さを痛感したことを暗に意味する台詞である。