会社員のための雑学ハック

Web・末端会社員としての働き方・経済・文化等、「半径3m以内の事」を考えるブログです。ー雑学:多方面にわたるまとまりのない知識や学問。また、学問とは関係のない雑多な知識。

効率性の逆を行くヴィレッジバンガードの快進撃の理由

最近どこのショッピングセンターに行っても見かけるヴィレッジバンガード。

そのヴィレッジバンガードの店舗数は直営FC含めても2012/01現在340店舗もある。
2011年12月だけで3店舗もオープンするなどまさに快進撃だ。
また、業績も創業以来好調のようで記録を更新していっている。
粗利益率の高い雑貨がその要因であるとも聞くが、
本屋好きとして、厳しい書籍小売業界の中での快進撃をつづけている会社に興味を持った。

そんなヴィレッジバンガードの経営手法について調べてみた。
社員、バイト、数多いファンの方々からの違った観点での意見があれば教えていただきたい。

話題のステルスマーケティングではない。
ステマだと思われてもいいが、お金をください。

遊べる本屋「ヴィレッジ・バンガード」[創業以来の文化]
 本屋として1986年に誕生したビレッジバンガード。企業の文化は店名にも出ている。
ビレッジ・バンガードというのは、ニューヨークにあるジャズクラブの名前であり、
「ジャズでも聞きながら立ち読みして、気に入ったら買ってもらいたい」という創業者、
菊池敬一氏の思いからその名を決めたという。
現在、多種商品を扱っている本屋ヴィレッジバンガードの由来が、
本ではなくジャズから来ている
というのも、
その特異性から面白い話しである。


普通の本屋と何が違うのか[回転率への挑戦。効率化の逆を行く]
 通常の本屋ならば、棚にある本を売り、また新しい本を入れ、売り、と回転数を増やす為に、
新刊やベストセラー中心の品揃えにしがちである。
確かに、駅前の書店などに行ってみると、新刊をまず揃え、
その後ベストセラーを揃えなどとどこに行っても同じような書棚を置いてある書店は一般的だ。

しかしヴィレッジ・バンガードに行ってみると、聞いたことの無いCDや見たこともない雑貨など
回転率が高くないように見える(一般的な売れ筋から外れた)商品が多い。

なぜ回転率の高そうでない商品を売るのか。

ヴィレッジ・バンガードならではの2つの視点から考察してみた。


手書きPOP[キャッチコピーの三原則]
 ビレッジバンガードに行ってみて、なんとも楽しい気分になるのは、手書きのPOPのおかげかもしれない。
気の利いたPOPが店内に山積している。
どうやら、このPOPを書くにあたっての三原則があるらしい。

1、ひねりをいれる。
2、明るく朗らかに。
3、的をつく。

確かに、POPを見ているだけで楽しい気分になるのもビレッジバンガードの特徴だ。
POPに惹かれて商品をつい手に取ってしまう。
しかし回転率を挙げるのは、POPだけではないだろう。


連想・関連[商品陳列]
 手書きのPOPに惹かれて商品を見てみて、気がついた。
その周辺には、関連した商品が並んでいる。
通常の本屋であれば、作者はあいうえお順や出版社順に並んでおり関連した商品を探すのは困難であるが、
ここでは連想ゲームのように商品が陳列されている。
ある商品に興味を持ってみてみると、その他の商品にまで興味が移るという手法をとっている。
連想ゲームのように、次々と並んでいる商品をついつい2つ3つと手に取ってしまうのもうなづける。

手書きのPOP、連想ゲームのような商品陳列が商品回転率を挙げる手法であると考える。
では、それを可能にするのはなんなのであろうか。


人材育成[ファンがファンを生む仕組み]
 手書きのPOPや、商品陳列は内容を読み込まないと出来るものではない。
関連する商品を置くセンスや、その背景などの教養があっての所行だ。
そのような人材を育成するのは容易ではないと思うが、どのようにしているのだろうか

この会社は、バイト上がりの人材しか社員として迎えいれないという方針をとっていたらしい。
(現在は、新卒採用も行っているようだが)
そうなると、社風に惹かれた人々がファンとなり、バイトとなり、棚をつくる社員となるというサイクルができる。
また、ファンを集めて、社員にする。そうすることによって、質の高い社員を登用できる。
小売店の上手い、社員登用である。しかし、個性的な小売店でしか出来ない技だ。
仕入れも店舗ごとに行っているようで、商品陳列側のモチベーションもあがり、質も上がるのだろう。

ファンがファンを生む人材育成から、効率性の逆を行く個性的な商品陳列が出来上がり、
また教養から興味を惹くPOPが生まれ、さらに特異的な店作りを可能にしてファンを増やし、
人材、資金を獲得し店を増やしていった結果、今の快進撃へと続いたのではないかと考察する。



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