新入社員としてのゆとり世代と新人類世代の差異
ゆとり世代と新人類世代の生活様式、金銭感覚等の差異を統計(アンケート)から
調べ、まとめてみる。
ゆとり世代と新人類世代は、親子であることが多いため、統計の差異を出せば、
世代間意見の根本的対立の糸口等を見つけられるかもしれないと考えた。
ゆとり世代とは
ゆとり世代の適応範囲は諸説あるが、1986年度生まれ-1995年度生まれがおおよその範囲
基本的に、地味な生活を送っているとされる。性格は堅実、質素など。
新人類世代とは
1961年生まれから1970年生まれまでと定義されることが多く、「新人類世代」とも呼ばれる
高度経済成長期を経て、思春期、青年期にバブルを迎えたため、派手好きなどの特徴がある。
新入社員としてのゆとりと新人類
ゆとり世代が入社を迎え、新入社員としてのゆとり世代への批判、愚痴が多く見られるようになった。
主な批判は、自発的ではない、休日出勤や残業を嫌がる、言葉使いがなっていない、飲み会を断るなどが世代の特徴
一方、新人類世代(今の40〜50代)の新入社員時の特徴はどうだったのであろうか。
「’87年度版平均的ニッポン人白書」によると、日本生命保険相互会社が61年にサラリーマンに聞いた、
新入社員(新人類世代)の特徴を挙げると、命じられたことしかしない、敬語を使わない、休日出勤や残業を嫌がるなど
ゆとり世代の批判ともとれるような同様の意見が、新人類世代に向けられていた。
一方、ゆとり世代と新人類世代との大きな違いは、金銭感覚に大きく出る。
このアンケートによると、新人類世代の特徴として、マルチエンジョイ型であるというものがある。
これは、何種類もの趣味やレジャーを楽しむといった特徴を表す物で、新入社員(新人類)の68.7%がそうであると答えた。
また、アンケートによると友人を大切にする傾向にある。
これは、新人類世代、ゆとり世代とも共通だが飲み会が主に交遊の場となっている点は、ゆとり世代とは違う所である。
新人類とゆとり世代の同じ特徴と異なる特徴
新人類世代とゆとり世代での同じ特徴は数多い。
性格上は、ほとんど同じなのではないかと思えるくらい被っている。
自発的ではなく、仕事にドライで休日出勤や残業を嫌がる。また、年長者との会話を苦手とするなど同じような特徴がある。
一方、違いは主に金銭感覚であり、金を使い趣味にまわす新人類と貯蓄を好むゆとりとでは大きく異なる。
趣味やレジャーを楽しみ車を持つことをステータスとして、酒をよく飲む新人類世代に対し
ゆとり世代は、レジャーより貯金にまわす傾向があり、散財を好まない傾向にある。
参考文献
「'87年度版平均的ニッポン人白書」近藤道郎著